前回のあらすじ 和平に成功した闇黒連合とディオール、だがうまくはいかない、NIの陰謀でカメリアの攻撃が始まる。 果たしてディオールと闇黒連合の運命やいかに 「隊長!敵のカメムシは全滅完了ですぜ!」 「所詮カメムシでは、鳥には勝てんか。」 ディオール防衛ライン、ここにいたはずのシェルガードナーは、一機残らずカリメアの鳥に突かれた。 数機のメタトールが索敵を行い、敵の増援や浮遊機雷の有無を確認し、スカイーグルが前進を開始する 「総員、これよりディオールへ攻撃を開始する!とっとと帰ってシャワーでも浴びるとしよう!」 先頭を切ってシャーワが突き進み、それを追うようにマナスレイブ隊が走る、目標はただ一つ!ディオール!! ビィイイイイイイイイイイイイイ!!!! 「!?なんだいったい!」 「・・・警告音だ、なぁヴェータよ、お前覗きでもしたか?」 「バカ!ディオールに何者かの攻撃が始まったんだよ!」 客までゆっくりしてた俺達だが、いきなりのブザーでびっくりした、何が起こったんだ? 「皆さん敵襲です!カリメアから攻撃の声明がありました!」 蒼紫が急いでやってくる、カリメア・・・あぁあそこか、地理的に闇黒連合とあまり関わりがなかった。 だがなぜ攻撃を・・・ 「こちらの非難部屋に来てください。」 「まて蒼紫、ズメウは動けるんだよな?」 「和平を結んだんだ、団結しよう。」 蒼紫が驚いた顔をする、しかしすぐに首を横にふった 「ダメです、敵の数はかなりのものです、怪我なんてあったら・・・」 「おいおい蒼紫よぉつれねーなぁ・・・旧友じゃないか俺達、な?」 ニヤニヤとバルスが蒼紫の肩を叩く、しばらく考え込み、蒼紫はついて来てくれと、俺達を王座まで連れて行く。 最終決定権は女王にあるらしい、雲行きが怪しい・・・ダメといわれるかも 「テレサ様、皆がディオールと団結して戦うべきと、いかがいたしましょう。」 「我ら闇黒連合と、ディオールで今こそ団結するべきかと。」 「・・・貴方達は、闇黒連合とディオールの架け橋、死した時にディオールと闇黒連合の道は閉ざされます。」 テレサ女王が鋭い声で半ば、ダメといってくるがここでバルスが、テレサ女王へ何とか交渉を始めた 「女王、失礼ですが我らは暗黒帝国皇子、闇の国の王子、落とされる自信は毛頭ございません。」 「しかし・・・」 「ご安心を、必ずディオールの機士団と共に、テレサ様に勝利の報告を。」 「・・・絶対、絶対死なないでください、絶対ですからね?」 どうやら決意の固さに負けたらしい、泣きそうな声で、俺達を心配してくれてる・・・優しい人だ、レヴィア閣下のように 「どうやら決まったらしいですね、女王僕もディレオライザーで出ます、女王は安全な場所へ。」 「そういえばバルス、お前機体は・・・」 「ないから女王の警備でもしてるぜ。」 「早くドッグへ行こう。」 俺達が王座から出ようとすると、王座への通路から誰かがやってくる、一人はドレスを着た金髪の貴婦人 もう一人は、風のような淡い緑色の髪をした貴婦人、後者はどこかで見た気がする・・・ 「お母様、エヴァック=アリシア=ディオール、カリメアの襲撃と聞いて参上仕りました、私も出撃します。」 「銀の戦刃ウェンディ、同じく・・・」 気がつかなかった、一人が王女らしい、だがもう一人はウェンディだったのだ、格好が格好なだけあって どこかの貴族の娘と勘違いした、いつものウェンディとまったく印象が違うのだ。 「アリシア・・・死ぬ事は許しません、生きて帰りなさい・・・」 とうとう泣き出したテレサ女王の涙を、アリシア王女が拭いて彼女はドッグへと向かった。 「・・・おいヴェータ?」 「・・・・」 「あっ皆!急ごう!」 「・・・」 ヴェータが固まってる、ウェンディをみてぽーっと・・・顔もかすかに赤い。 今のウェンディの姿は、王族のドレスとほとんど同じ、特注したようにサイズがぴったりで、色も風の色をしてる。 「ヴェータ起きろ!」 「はっ!?なっ・・・すまん、急ごう。」 「なんだかヴェータ様、変わりましたね・・・」 「だな、あのシスコンが、別の女見て惚けるなんてな。」 ドッグへと走る俺達に、ヴェータが少しあわただしく否定をする、どうやら惚けてたらしい 走りに走って、ドッグへつく、それぞれ機体に乗り込んむと、機体が目を開き始める 禁忌がバイザー越しに目を光らせ、ズメウの龍の顔が咆哮し、ウェンディのソードマスターが目を開く。 「カタパルトはこっちです、敵はスカイーグルの大群、空中戦になります!」 蒼紫が案内を・・・空中戦・・・いや、禁忌は飛べないぞ・・・ 「飛べない?それなら地上から援護を!」 そっけなく言われて、ウェンディのソードマスターは剣の翼、ペガサスエッジを出現させカタパルトに乗った。 「・・・飛べないのは辛いな。」 次々と発進する機体を見て、少し歯がゆい気持ちになる・・・が、慰めるようにバルスが禁忌を叩いて笑った。 「は、俺なんて機体もないんだ、まっがんばってこい。」 「・・・そうする。」 俺は禁忌を走らせて戦場へ向かう、プリンセスアンバーについていけば、行き先も分かるだろう。 「さて・・・王女様におねだりと行きますか、やっとディオールとの戦い終わるんだ・・・持てよ俺の体?」 さて、戦場まで急いでるがやはり徒歩では、いくらロボでも飛んでる奴らに比べ後れを取る。 禁忌を走らせて走らせて、やっとプリンセスアンバー隊に追いついた・・・と思ったら 「あら?ヒースさんじゃないですか〜あんたも行くんですか?」 「そのこえ・・・ローザか、あぁそうだ。」 通信が入り、ローザの声がした、機体はプリンセスアンバーとは違う天使型の機体だ。 天使のようだが、各部に凶悪なまでに火力を装備していて、どこかミスマッチだった 「乗ってください、トレーラーに空きはあります。」 「マークはどうしたんだ?」 俺がトレーラーに乗ると、天使が上を指差す、マークは空中戦が出来る機体なのか。 「どうやらお互い地上戦しか出来ないらしいな。」 「飛べるけど指揮官なので、プリンセスアンバー隊を率いるんです。」 「・・・そうか。」 少し悲しくなってきた、周りのプリンセスアンバーは魔女型で、フライトユニットの箒型ブースターがある つまりここで飛べないのは俺だけだ、果たして戦場で何が出来るんだろう。 「もうすぐ戦場です、プリンセスアンバー隊は出撃準備お願いしまーす。」 「了解!カタパルトユニット開け!ウィッチアンバー隊出撃!」 「アンジェラRC(ローザカスタム)出撃します!!」 郊外に到着すると、次々とプリンセスアンバーが飛んでいく・・・俺は一人、禁忌を走らせる はるか上空にいる敵を、どうやって打ち落とす・・・盾は使えない、やはりナイトメアサークルか 「ヒースか!?」 「その声はマーク!援軍に来た。」 俺の上を飛ぶ、トリコロールカラーの天空騎士がスカイーグルを切り裂き、俺の下へやってくる 「かなりの数でな、正直面倒な事になってる・・・援護頼む。」 「スマンが飛べない、ヴェータやウェンディが援軍に向かったから、そっちを期待してくれ。」 お互い苦笑して、マークは空中へと舞い上がり、銃のような剣でスカイーグルの大群を打ち落とす。 「さて・・・下見の見物になりそうだ。」 「おいおいお姫様よ?俺らと踊るには練習不足だ!」 「くそっ早い!うぁあああ!」 その頃空中、魔女型プリンセスアンバーがスカイーグルに翻弄されていた、元々カリメアは空中戦が得意だ それこそ、他の国と比べ空中戦力は飛びぬけている、空軍兵士の質も水準が高い。 「骨がないぜ!まぁあんな女みたいなのじゃ当たり前か!」 「けっさっさとぶっ潰して、ハンバーガー食いてぇ!!」 カリメアのスカイーグル二機がマシンガンを乱射して、プリンセスアンバーを落としていたが・・・ 「でぇえええい!」 「ガッ!?」 スカイーグルが黒い疾風と共に爆発した、黒い疾風の正体は、もちろんヴェータの邪竜機ズメウだった 「暗黒帝国の皇子様か、野郎共!男と踊る趣味はねーがやるぞ!」 スカイーグルがズメウを囲み、グルグルと周り始める、そして突然爪で襲い掛かり、円に戻っていく 「っ!なるほど・・・」 「皇子様、覚悟しやがれ!」 「覚悟するのはお前達だ、全員火達磨にしてやる。」 ズメウの槍が炎を纏い、迫り来るスカイーグルを刺し貫こうとしたが、スカイーグルの回転はいつの間にか止まる。 鋭い何かで、体が上下サヨナラをしていた、ヴェータが拍子抜けして犯人を見ると。 「合流完了〜」 「ウェンディか、いらぬ世話だが礼を言う。」 ソードマスターだった、サイクロンエッジをもう引き抜いて、囲んでくるスカイーグルを切り結んだ 「さて、お互い遠距離攻撃は苦手だな・・・どうする?」 「そこは大丈夫、ほら。」 掃射してくるつもりだったスカイーグルが、光の矢に貫かれ、地上へ落ちていく、光の矢の正体は魔法だろう 「ウェンディ!ヴェータさんお怪我は!」 アリシアのアンジェラだ、二人の下へアンジェラがふわふわとやってくる。 「一人では不利です、チーム行動と行きましょう。」 追いかけるようにプリンセスアンバー魔女型(ウィッチアンバー)がやってくる、数には数で対抗するわけだ 「いいだろう、援護を頼む!」 「はい!」 ズメウとソードマスターが先陣を切り、ウィッチアンバーの援護攻撃と、アンジェラの攻撃魔法が二人を援護する。 スカイーグル隊が攻撃をかわしつつ、反撃にミサイルやマシンガンを発射する 「当たらん!」 「ソードマスター相手には力不足よ!」 銃弾は刃に弾かれ、ミサイルはアンジェラの魔法やウィッチアンバーが当たる前に爆発させ ソードマスターとズメウがスカイーグルの大群に切り込んだ。 爆風と、光が美しく絡み合い、そして醜く消えていく・・・その頃別の場所では 「早い!?あのスカイーグル流星みたいです!」 ローザのアンジェラが紅の流星と戦っていた、だが相性は最悪であった、高機動のアンジェラによる 火力攻撃を得意とするローザだが、シャーワのスカイーグルは速度に特化して回避してしまう。 「いい腕だ!もう少し歳を重ねたら落とされるな。」 マシンガンの弾をかわしつつ、シャーワのスカイーグルがマシンガンをアンジェラへ向けた 「カメリアの大きな敵になるだろう、死んでもらうぞ天使!」 アンジェラの銃弾を、銃弾で叩き落すと言う神業を成しながら、シャーワはアンジェラへ迫る いくつかもらすも、それを無理やり耐えて突き進む、この行動は予測できず 腕をとられる覚悟で、ローザはアンジェラの腕を防御体制にするが。 「おいおいおっさん、うちの団長に手を出すなよ?」 間にマーク=グリフィスの天空騎士、ウィンディ・アルファが割って入り 紅いスカイーグルのビームアックスを、ガンソードで斬り防ぐ。 「グリフィスさん!」 「団長援護お願いします。」 「ほぉ・・・そこの天使様の騎士か、こちらシャーワ!援護頼むぞ」 蒼い閃光と紅の流星がぶつかり合い、銃弾の雨は二人の周りでむなしく響きあう、剣と斧がぶつかり、そのたび火花を起こす。 「流石紅の流星、やるじゃねーかよ。」 「ディオール機士団の副団長と団長、分が悪いな・・・」 流石に超エース級二人が相手では、カメリア空軍のエース、シャーワ・アワバブルでもおされ気味になる。 援護のスカイーグルも、アンジェラの攻撃の前に次々と沈み、実質2対1となっていた 「くっいつまで持つ・・・」 まだ一機なら互角に戦えただろう、だがディオール機士団の団長と副団長、その絆は固く強いのだ 「・・・戦況は五分五分ですか。」 ディオール城、そこでテレサは、兵士達の無事を願いながら戦場を見つめていた、その横には バルス・ビン・ケムトサラームが敬語でついていた 「・・・女王、頼みがあります。」 戦場を同じく冷たい目で眺めながら、バルスは敬語口調でテレサへと話しかけた 「・・・なんでしょう?」 「この空間だけ、魔法使用の許可を。」 「魔法の?一体何をする気ですか?」 ディオール周辺には、魔力フィールドにより、転移魔法の類を防ぐ結界が張られている、理由は転移魔法で本国へ 大量の敵が侵入するのを防ぐためだ、それを一部だけでも解けと言うのだ。 「私も戦場へ行きます、機体を転移魔法で呼び寄せたいのです。」 「・・・」 テレサは一度迷ったが、バルスの目を見て、そしてその意思を悟り、空間を指で裂いた 「この空間で魔法を使う事が出来ます、どうかお気をつけて。」 「ありがとうございます、出でよ・・・ミグレビッチ!!」 そして現われた機体、それは闇黒連合の技術を結晶させた最新鋭、高性能機ミグレビッチであった、浮遊能力を備え バルスの前に現われると、バルスはその中へと入り込んだ。 「テレサ女王・・・この戦い、終わったらディオールと闇黒連合の戦いは、本当に終わるよな?」 いつもの口調にバルスが戻ると、テレサは小さく首を縦に振る、そしてそれを見て安心したバルスは ミグレビッチ本格的に機動させ始める、そして機動音で小さくかき消されたが。 「女王、俺はこの国で、悪魔のように思われてるだろうが・・・最後に力を合わせた、その事を覚えててくれ。」 バルス・ビン・ケムトサラームは、後の世でディオールでは悪魔として描かれる事が多いが。 この戦いでディオールと闇黒連合の為に戦ったのを、知るものは僅かであった 「・・・・」 俺は上空を眺めてた、敵は俺に攻撃をしかけないし、時々来る流れ弾は盾で防いだ 「・・・・」 空では鳥と魔女が入り乱れ、戦いは混迷を極めてた・・・俺も空を飛べたら・・・ 「・・・・」 出来る事は何もない、俺はディオールに戻ってディオールの防衛をする事にした。 「ぐぁああっ!!」 「グリフィスさん!」 「OK団長、止めだ!」 シャーワVS機士団の戦いは、どうやら騎士団の勝利で終わりそうだった、シャーワのスカイーグルは弾切れを起こし ビームアックスだけとなった、大してアンジェラとウィンディ・アルファも接近戦武器だけだが 数、そして腕の差がある、シャーワは冷や汗をかいた。 「どうやら死ぬ前にシャワーは浴びれそうにないな。」 覚悟を決め、二体と間合いを取りながら接近を仕掛けるシャーワだが・・・ 「おじちゃん!私もまぜてー♪」 純粋すぎるゆえ、狂気じみた声が響き渡る、この声にシャーワは聞き覚えがある。 シャーワが上空へ飛び上がると、ウィンディ・アルファとアンジェラを、紅い剣が襲い掛かった 「っ!?新手か!!」 「コード確認・・・グリフィスさん、あれリーゼロッテちゃんの言ってた機体です!」 そして現われた悪魔、ディリアッシュは二体を見つめて楽しそうに笑っていた。 「やれやれ・・・情けないな、こちらシャーワ、トンボイジャーへ帰還する、整備の容易を。」 補給のためシャーワはトンボイジャーへ戻っていく、恐らく再びここへ飛び戻るだろう 「やれやれ・・・隊長、やれますか?」 「・・・すごく微妙です。」 「俺もだ、こちらマーク=グリフィス!補給に戻る!撤退援護を!」 ディリアッシュのブレードを捌きつつ、マークが撤退を開始する、増援に来たのはウィッチアンバーと 蒼紫駆る、ディオールの技術力で蘇った闇黒連合の期待、ディレオライザーだった 「蒼紫さん!あの機体には気をつけて!」 「了解、さて・・・リーゼロッテちゃんには悪いだろうけど、落とす!」 「遊んでくれるんだ〜ナナミ嬉しいなぁ」 ディレオライザーが剣をディリアッシュへ向ける、ナナミは嬉しそうな声を漏らし、そしてブレードが襲い掛かる それをウィッチアンバーが露払いしつつ、ディレオライザーはディリアッシュへ向かう。 「てやぁああああ!」 ディレオライザーの剣が、ディリアッシュを捕らえると思われたが、ディリアッシュの腕がその瞬間消えた 「腕が・・・まさかオールレンジ攻撃か!?」 「あったり〜」 ディレオライザーの後部から、ディリアッシュの腕が迫る、咄嗟の攻撃にディレオライザーは動けずにいたが・・・ 「おらよっ!!」 レーザーブレイドが腕を弾き飛ばした、バルスのミグレビッチが到着したのだ。 「ミグレビッチ!?完成していたのか・・・誰が?」 「俺だよ、キメライザーも変わったもんだな。」 「バルス様!?」 「あらたまんな、前と同じバルスでいい・・・来るぞ。大暗黒八武将二人、負けるわけにはいかねーぜ?」 一度腕を付け直し、ディリアッシュが2体を見てニタリと笑った気がする、ナナミの心を表したように・・・ 「わぁ・・・二人で遊んでくれるの?ナナミ嬉しい!」 まるで新しい玩具が来たと言いたげに、ナナミは純粋に・・・そして狂ったように笑っていた。 その頃ヴェータ達は 「くそっ数が多すぎる!」 「文句言わないの!アリシア後どれぐらい持つ?」 「プリンセスアンバーは補給しないと危ないです!」 かなりの数を倒したものの、まだ群がるスカイーグルに苦戦を強いられていた。 「退路を開く、僕とウェンディはここで敵を引き止めろ!」 「OK!」 「私も残ります、魔力だけは無造作にあるから補給は心配しないで!」 3人がスカイーグル軍団の前に立ちふさがると、ウィッチアンバー隊が撤退を開始する。 敵の数はおよそ100以上、ヴェータはボロボロの槍を捨てて、伝家の宝刀を使う事にした 「ヴァニッシングセイバー!!」 胸の竜の口から取り出される、炎の宝剣は赤く燃え上がり、スカイーグル達をおびえあがらせた。 「アリシア、取って置きの魔法使って!」 「必殺技の連続攻撃ですね、わかりました・・・行きます!」 ズメウ、ソードマスター、アンジェラがスカイーグルへ、己の出来る魔法を撃ち放つべく力をためる スカイーグル隊も、黙ってみているはずなく一斉射撃が始まるが、ソードマスターのサイクロンエッジの力 風の防御壁が銃弾を多少は防ぎ、準備を整った 「ヴォルカニックゲイザー!!」 「ブロークンタイフーン!!」 「古の光よ、我が敵を打ち倒せ・・・プリズムジャッジメント!!」 ヴァニッシングセイバーが、よりいっそう燃え上がり、そしてそれはあまりにも巨大になり。 その剣が振り下ろされると同時に、風が怒り狂いそれは刃となり、スカイーグルを襲い 最後に巨大な光の槌が下ろされ、大爆発を起こした・・・ 「・・・・」 俺は何とか飛ぶ手段がないか考えていた、ドッグで悩み、だが何も浮かばない・・・ 「・・・」 「ヒースか?」 「マーク、補給か。」 マークとローザが帰ってきた、整備班が急いで補給を始めてた。 「あぁ、そっちはどうしたんだ?」 「飛べなくてな、俺は帰ってきた。」 なるほど、とマークが俺の隣に座った。 「戦況は五分五分だ、どうなるか分からん・・・」 「歯がゆいな・・・」 今ほど翼がほしいと思ったことはない、翼があれば・・・きっと空を飛べるんだろうな 「団長達も補給ですか?」 顔を上げると、銀髪の少女剣士がマークたちの前にいた、恐らく彼女も機士なのだろう。 「あぁ、アリスも補給か・・・」 「はい、そちらは?」 「ヒースさん、和平のために来た人ですよ。」 「ヒース・・・禁忌の話は聞いています、私はアリス、ディオール機士団の団員です。」 アリスというらしい、俺が頭を軽く下げると、あっちも頭を下げてローザ立ちの近くにたっていた どこか冷たい雰囲気で、最低限必要なこと意外あまりしゃべっていない 「カメリアの攻撃が激しいようです、黒い機体にかなりの損害を受けてます。」 「ディリアッシュか・・・やばいな。」 「補給が終わったら早く蒼紫君の援護に行かないと!」 それと同時に、補給が終わったと整備班が叫ぶ、マークたちは立ち上がると、己が機体へ走った 「援護します団長副団長。」 「ありがたい、3人チームだな。」 「援護は任せてください、ディオールに明日あれ!」 3人が機体をカタパルトに載せ、次々と戦場へ舞い戻っていく、俺も力になりたいが、俺には空を飛ぶ手段が・・・ 「そこの君!空を飛びたいのかね!」 「あぁ・・・誰だ?」 落ち込んでると、そこにいたのは・・・俺を騙した科学者だった、確か保守派だったな 「君の禁忌、少し触らせてくれればすぐにでも、スーパーグレートアップパーツを作る!」 「・・・」 疑いの眼差しを科学者に向けてやる、科学者はたじろぐが、すぐに調子よく俺を指差す。 「ややっ?君は飛びたいのではないかね?」 イラつく・・・が、それは本当だ俺は、立ち上がって科学者の前に歩き、拳を顔面に向ける 「もしも嘘だったら、顔面に綺麗な後が出来る。」 「ハハハハ!嘘はつかない!!」 そういいながら、科学者は白衣を何故か広げてポーズを取る、どっち道このままでは飛ばない 俺は信じて、科学者についていく事にした・・・ 「さぁ!今こそ禁忌のスーパーグレートモードのときだー!」 その力に王すら欲し、その力に悪魔すら怯え、その力に世界は恐怖に雫を流した・・・その名は・・・ 続く