魔道商人記 10話目 〜別離〜  リバランスの人々に別れを告げ、ブレイブ達はミュラスを目指していた。 見晴らしの良い草地を突き抜けるように、街道は北へと延びている。 ここ数日で何度かゴブリンの斥候隊に遭遇したが、全てマオがブチ殺していた。 『魂の欠片』獲得にムラが出るとは思いつつも、ブレイブは戦闘をマオに任せて いる。『二つの塔』では、あまりに激戦すぎたと思っているのだ。 自分もローラローラも回復しきってはいない。デッチは戦闘には不向きだ。 ならば、ここは可能な限りマオに戦闘を任せるべきなのだ。 それにしても、マオの戦闘力は半端ではない。 獲得した『魂の欠片』の大半が、破壊力に振り分けられているとしか思えない。 生命値を消費して破壊力を生み出しているのかと思っていたが、単純に莫大な量 の『魂の欠片』を得ていただけなのだろうか。だとするならば… ブレイブがそんな事をグダグダと考えていたその日の昼下がり、彼らは大規模な キャラバンに遭遇したのであった。 「キャラバンだ!」 王国連合内最大規模のキャラバンを最初に発見したのは、マオだった。 キャラバンとは隊を組んで大陸を移動しながら商売を行なう人たちの事である。 今、ブレイブたちの目の前にいるキャラバンは、おそらく西国に向かうもので、 商品となる食料や各国特産物の山があちこちに見える。キャラバン隊員のための 休息所となるテントや食堂も見られ、そこはまるで街のようであった。よく見る と、商品を広げて商売をしている人たちもいるようだ。 他にも数隊のキャラバンがいるようで、ここから各地に分かれて行くのかもしれ ない。貴重な最後の休憩時間といったところだろうか。 「楽しそうやね。ちょっと行ってみぃひん?」 「…食材も少し…買っておきたいんですけれど。調味料も」 「お腹すいた」 「あー、うん。仕方ねぇな。ちょっと行ってみるか。  デッチ、残りのお金はどんくらいある?」 「んー。200ボレリアくらいやね。あと、3000モチリン。  キャラバンの人たちは、どのお金を使うてるんやろね」 「基本はボレリア共通金貨だよ。皇国金貨を扱ってる連中もいるだろうな。  残念だけど、モチリンは使えねェぞ。ガロッポもちょい怪しいな」 「ほんじゃ、ひとり50づつ渡すということやね」 「いや待て。全額使うなバカ。20づつにしとけ」 「何やのバカ呼ばわりして。ブレイブのアホー  はい、ローラに20。マオちゃんに20な〜  ブレイブは無しや。んベー!」 「オレは手持ち分があるから、別にいらねェよ。  ほら、行って来い。結構楽しいぜ」 ブレイブがそう言うが早いか、3人はキャラバン目指して駆け出していた。 「まぁ、たまには休憩しないとダメかもな。  何か掘り出しモンでもあ〜るっかなっと」 キャラバンは活気に溢れていた。 総勢1000人を超すのではないかというキャラバン隊に加え、ブレイブ達のよ うな旅人も大勢いるのであろう。見渡す限り、人で溢れかえっていた。 ローラローラとマオは、食材を扱っているテントを見つけて買い込んでいた。 ローラローラは事前に用意してあったリストを必死に睨みながら、どこが安くて 品質が良いのかやっきになっている。買い込んだ膨大な量の食料は、マオが軽々 と持ち上げて歩いていた。既に動く食材の山にしか見えない。 「…お塩は買った。マル。お砂糖がこんなに安いだなんて…マル。  竜肉塩漬けも買った…マル。白麦粉も買った。マル。  ここは…えー!胡椒!…マオちゃん、胡椒が売ってるよ…ほら。  それにトウガラシも…外国にしか売ってないと思ってた…」 「胡椒も買お。そこの干し肉も。オッサン、安く売れ」 「お嬢ちゃん達、ずいぶんと買い込んだもんだなぁ。  そっちの娘はそんなに荷物を持って大丈夫かね。  ハハア、鍛えてるのかい。さては戦士だね?  いいとも。胡椒も干し肉も格安価格だ!  ドーン!と買って、ドーン!と食ってくれ」 店のオヤジは本当にドーンと胡椒の袋を売り渡した。胡椒一粒は黄金一粒に匹敵 する時代もあったのだが、それはどうも昔の話らしい。 「アンガトな、オッサン!」 「ありがとう…ございます」 「いいって事よー!はいこれ、ウチの特製買い物袋もオマケしちゃうよ」 ホクホク顔で次の店に向かう二人を見ながら、店のオヤジはニヤついていた。 「(…薄利ながらも多売で儲ける。商人の鉄則だぁな。    あんだけの荷物を抱えたお嬢ちゃん達なら、いい宣伝にもなるしな)」 そんな店主の思惑を知る由もなく、二人はさらなる食材を求めて、別の店へ突撃 を敢行していた。が、彼女らの目の前には、食材に何も関係ない店があった。 「ローラ!布団屋だ!」 「…お布団まで売ってるんだね」 「は〜〜い〜〜 フワリー・グスリーの布団店によ〜〜こそ〜〜」 テントの奥から眠そうな声が聞こえてきた。店主のフワリー・グスリーだ。 ここは彼女の布団店なのだ。 「姉ちゃん眠いのか?」 「自分の商品なのに〜〜 すごくフワフワしてて眠くなります〜〜  魔物だって〜〜 眠らせちゃうぞ〜〜」 「本当に…フワフワだ」 「それは〜〜 2ボレリア〜〜」 「こっちのは?」 「そちらのは〜〜 200ボレリア〜〜」 「同じにしか見えん」 「…安いのを買って…帰ろうかな。  えっと、これと…マオちゃんはこれでいい?  あとその黄色のと。ブレイブさんのは…」 「あのバカにはいらないよ」 「そうはいかないよぅ…あ、この青いの。  …これでいくらですか」 「全部で〜 3ボレリアです〜」 「あってる?」 「…ん〜…どういう計算なのか…な。安く売ってくれてる…のかな」 同じ頃、ハンナはフラフラと店を渡り歩いていた。主に古物商の店を覗いている 所から、彼女なりにブレイブの店『路傍庵』の事を気にしているのだろう。 気に入る物が無いのか、何も買わずに立ち去ろうとする彼女に、古物商の店主が 声をかけた。店主は酷く背が低く、奇妙な服を着ていた。まるで子供のようだ。 それもそのはず。彼はオーミなのだ。 オーミは人の腰ほどまでしか背丈の無い亜人種で、小鬼の一種である。 彼らは世界各国を渡り歩く商人の集団として知られているのである。 「姐さん姐さん!あんた一体何を探してんですか?」 「え?ウチの事?えっとな…何や、恥ずかしゅうて言えんわ」 「自慢じゃないけど、うちの店はそんじょそこらの店とは違うよ。  ただ古いだけじゃない。ちゃんと価値あるものばかり揃えてんだ。  値段だってボッタクリの価格じゃないしね。  でも、姐さんは浮かない表情だよ。一体何を探してんのさ。  恥ずかしいったって意味がわかんないよ。  ボクでよかったらいくらでも相談に乗るよ」 「うん。実はね。ウチ、一応は商人なんよ。  で、勉強させてもらお思て店を覗いたんやけど、サッパリなんや。  ほんで、せめて何か欲しいモノでもって思ったんやけど、それも無いし」 「欲しいモノって、例えばどんなものさ」 「こう、気をひけるゆーか、可愛く見えるゆーか…  なんや、やっぱり恥ずかしいわ」 「ふぅん…乙女の悩みってヤツかい。  でも不思議だね。姐さんはダークエルフだろう?  『魅了』の魔法はダークエルフの得意技じゃないのかい。  道具に頼らないでも、男の気をひくくらい簡単に出来るだろうに」 「ウチは普通の人間やよ。それに、ウチは魔法もサッパリなんや」 「なるほどねぇ…  『黒の樹海』のアンナ・イラーヴィ・ナハレア様にソックリだから、てっきり  ボクは姐さんもダークエルフだと思っちゃったよ。  よし!ちょっと待ってて。在庫の中から姐さんに似合うアクセサリーを見繕っ  てやるよ!それこそ『魅了』の魔力を付与されてる逸品とかもあるよ」 そう言うと店主は、テントの奥にある巨大な宝箱の中に潜り込んで、ゴソゴソと 中身をあさりだした。ハンナはその間、売り物の鏡を覗き込んでいた。 「(…そんなに似てるんやろか。アンナおばあちゃんはもっと美人やもん。    血ぃ引いてても、似てるんは肌の色くらいやもんなぁ)」 「あったよ!これは『魔血珠』って言って、極上の宝玉だよ。  姐さんの髪飾りにピッタリだ。『魅了』の魔力もあるよ」 「せっかくやけど、こない高そうなモンは、さすがに買えんわ。  予算が20ボレリアしか無いんやもの」 「そっか。20じゃちょっとなぁ…100は欲しい所だもん。  じゃあさ、姐さんが持ってるアイテムの中で、ボクが欲しいと思った物と交換  するってのはどう?姐さんが不要だなって思うものを出してみてよ」 「うん。ちょい待ってな」 ハンナは道具袋をひっくり返し、不要なアイテムを並べだした。 いわく、小汚い石、小汚い古道具、意味のわからない『矢』であったが… そのアイテムの数々を見て、店主は素っ頓狂な声をあげた。 「うひぇぇ。ちょっと姐さん。これはマズイよ」 「どゆ事やろ」 「姐さんが言うこの小汚い石、これオリハルコンだよ。表面が汚れてるだけだ。  それにこの算盤、極東の逸品じゃないか。  『矢』の価値はボクにもわからないけど、高価なのは間違いない。  この3つで数百、いや、千ボレリアの値打ちは間違いなくあるよ。  交換しようにも価値が違いすぎるし、うちの店のお金じゃ買い取りきれない。  姐さんこいつは…」 「ええよ。交換でも。ウチが石だの古道具だの持っててもしゃあないし。  あ、この『矢』だけはカンニンな。今の鑑定で確信したわ。  これもブレイブの探してる『矢』なんやろね」 「そのブレイブってのが、姐さんの想い人なんだ。なるほどね。  じゃあ申し訳ないけど、オリハルコンと魔血珠を交換するね。  出来れば算盤も欲しかったけど」 「算盤もええよ。オーミが算盤好きなんは、よぅ知っとるし。  あんた、オーミ・オーミによぅ似とるわ。  あん人も算盤集めるのが好きや言うとったなぁ」 その一言を聞き、店主は再び素っ頓狂な声をあげた。 オーミ・オーミは彼らの長の名だが、普通の人はまず知らないだろう。 「ひぃえぇぇ。姐さん、オーミ・オーミ様をご存知で?」 「小さい頃に、おばあちゃんと一緒に会うた事を思い出したんよ。  色々ありがとな。商売ガンバってな〜」 ハンナはさっそくターバンに魔血珠をつけると、嬉しそうに立ち去っていった。 ブレイブは薬を売っているテントを回っていた。彼はある薬を探していたのだ。 だが、一向に見つからないでいた。 「んー、やっぱあの村に行かなきゃダメかなぁ  出来ればアイツに顔をあわせないでいたかったンだが」 ブツブツと独り言を口にしながら、ブレイブはアロエの店と書かれたテントに入 っていった。店の中には、薄緑の髪をしていて、草で作ったのだろう冠をかぶり 何故か草をくわえている少女がいた。薬草だろうか。 「いらっしゃいませ。ここは薬草専門店ですよ。  解毒用、強化用、薬用などなど、薬草なら何でもあります」 「あー、あのさ。この店に『透明化薬』ってあるかな?」 「透明化…ですか?ウチにはありませんけども。  あ、そういう変わった薬なら、隣のお店の方にあるかもです」 「隣な。ありがとう」 アロエの店を出て、隣の店を見たブレイブは、ちょっと嫌な予感を持った。 外観は普通だ。だが、その奥から漂ってくる香りが、どうにも記憶を揺さぶる。 「ブレイブ〜 何を道の真ん中で突っ立っとんの?」 不意に後ろから声をかけられた。ハンナだった。 「何だよデッチ。急に声かけんな」 「えへへ。ブレイブは何かええモン買えたん?」 「別に何も買ってねェなぁ。ここに売ってりゃいいけど。  んじゃ、ちょっと覗いてくるわ。一緒に行くか?」 「…あれ?そんだけ?」 「ハァ、何言ってんだお前。グズグズすんなら置いてくぞ」 「あれ〜?ちょっと働き悪いんちゃうん」 「髪飾りいじって遊んでンなよ…ワケわかんねェな。  すんませ〜ん。誰かいますか」 ブレイブが店の入り口で呼びかけると、テントの奥から女性の声がした。 「はいは〜い!リラーク・テラピーの魔法薬店によ〜こそ〜  って、あー!あー!」 「リ…リラーク!?何でお前がここに居るンだ!?」 「それはこっちの台詞よ!キミ確かモチリップにいるハズじゃない。  何だってこんなところにいるのよ」 「あー、いや、色々あるンだよ。お前こそ、田舎の実家の店は?」 「あんまり売れなくてね。  キャラバンに店を出した方が売れ行きがいいし、最近はずっとこっち。  ロジィには会ってる?結構気にしてたぞ」 「あのー。話が見えひんのやけど。出来れば紹介して欲しいなと」 「あ、ああ…こいつはリラーク・テラピーっつって、オレがミュラスに居た頃に  一緒に勉強してたって言うか何て言うか。まあ、そんな感じだ」 「腐れ縁なのよね。マジックトレードとは。  それにしても久しぶりね。ミュラスを追放されて以来かな。  まさか彼女を連れて旅してるとは思ってなかったぞ」 「彼女じゃねェし。まあいいや。あー、そのミュラスなんだけどさ。  お前確か学生の頃に『透明化薬』を調合出来たよな。  アレ、ここに置いてないか?」 「あんなもの何に使うのよ。まさか覗きに使う気じゃないでしょうね」 「ブレイブ、そんな物を探してたん?このドエロ」 「違うっつーの。デッチ、何で怒ってんだ?  んなクダラな…くはないけど、そんな事には使わねェよ。  アレで姿を消して、ミュラスに忍び込むンだよ」 「何をしに忍び込むんだか。もう、相変わらずのバカね。  まあ、わたしの薬なら大丈夫でしょ。はい、どーぞ。  体力回復薬も買っていく?安くするわよ」 「マズイからいらねェよ。透明化の薬だけでいいや。  そのうちゆっくり会いに来るよ。そんじゃな」 ブレイブは代金を手渡すと、さっさと店の外に出て行ってしまった。 「相変わらず勝手なヤツ。あなたも大変でしょ?カレについて行くの」 「え…その、ウチは」 「これ持っていって。わたしの特製惚れ薬よ。  これを一口飲んだだけで、どんな人間でもロマンチ〜ックな気持ちになるの」 「これ、スライムが入ってるんやけど」 「んもう、スライムじゃないわよ。大丈夫!効果はバッチリだから!」 「おおきにな」 「あんまりあのバカの言う事を気にしすぎないようにね!ガンバレ!」 『透明化薬』のビンを持ってブレイブが待っていると、巨大な買い物袋を大量に 抱えたマオと、大量の布団に押しつぶされそうになっているローラローラが一緒 に歩いてきているのが見えた。随分と買い込んだものだ。 その後ろには、少し表情の晴れない様子のハンナの姿もあった。 ズドンと大きな音をたててマオが荷物を降ろし、ローラローラも布団の山をフラ フラになりながら降ろした。 「買い物終わったか?  そんじゃ、今日はここで宿を取って、明日はミュラスに向かうぞ」 「じゃ、宿を探してくる」 「…一緒に行ってきます」 「頼んだぜ。さてと…デッチ?」 ブレイブはローラローラの降ろした布団に寄りかかりながら、話しかけた。 「何?」 「あのさ、その髪飾りの付与魔法、機能してねェぞ。  ちょい貸してみ。動かしてやるからさ。  つーか、どんな魔法を組み込んでんだか。  ついでに調べてやるよ」 「あ!あかん!これはこれでええんや!  ちょっとデザインが気に入ったから買ってきただけなんやよ!」 「いいのかよ。まあいいや。アイツら戻ってくるまでちょい寝るわ。  何でこんなに眠てェんだろう。この毛布に魔法でもかかってンのか?  戻ってきたら起こしてくれ…グウ」 フワリー・グスリーの毛布の力で眠気を抑えきれなくなったブレイブは、あっと 言う間に眠りの世界へと誘われていった。ハンナはブレイブの枕元へと座ると、 いつもの通りブレイブの髪を手でとかしながら呟いた。 「確かに勝手やねぇ。お寝坊さんやし。  ま、ええわ。あんまり焦ってもしゃあないしな」 ハンナは惚れ薬を取り出すと、目の前でチャポチャポと揺らしてみた。 それはよくわからない紫色の液体で、ドロドロとしていた。 やはりスライムにしか見えない。 「モチリップに帰ったら、使うてみるかな。どんななるんやろうなぁ」 あまり変化は無いかもしれない。ブレイブほどロマンチックという言葉が似合わ ない人間もいないだろうし。ハンナはそう考えながらマオとローラローラの2人 が、もう少し遅く戻ってきたらいいなと思っていた。 11話目に続く <登場人物など>     魔道商人ブレイブ 〜本名は不明。男性。年齢は20代半ばくらい。かつては悪夢の雷嵐公とも呼ばれた程の               魔道高位者だが、職業は商人。モチリップ市の町外れで嫌々ながら中古品販売をしている。   ハンナ・ドッチモーデ 〜田舎から丁稚奉公に出たはいいが、あまりの商才の無さに放逐されてしまい、               冒険の旅にでたら魔道商人に拾われた19歳の女性。多分ブレイブが好き。     マオ・ルーホァン 〜武闘家。通称『殴り姫』酷く口下手で、話したり考えたりするより、殴る事を最優先する女の子。         ナキムシ 〜本名ローラローラ。14歳の泣き虫魔女。 地味目のローブに押し込まれたオッパイは一級品。               火属性と水属性の魔法がそれなりに使えるので、炊事当番が多い。 リラーク・テラピー 〜代々薬作りを生業にしている楽天的な片田舎の少女。魔力を込めたその薬は非常に高い効果を持つが、               いかんせん彼女は重度の味覚音痴。魔法学校の1課程を修了して最近帰ってきた アロエ=ビターグリーンズ 〜薬草売りの少女、草の冠と薄緑の髪が特徴でいつも草をくわえている               まだ見ぬ薬草を探して西へ東へ行商を続けている     フワリー・グスリー 〜絨毯と毛布の行商人の少女。いつも眠そうにしており、半分寝ているので売値はその時々でバラバラ               相手を包み込んで瞬く間に安眠させる毛布が自慢の品。モンスターに被せても眠らせることができる