前回のあらすじ 夢見る都グリムワルド、そこでヒースは女の子を助けて、夢見る都で悪夢を見てグリムワルドを離脱 現在フラフラとさ迷い、どこかへ到着した・・・と思われたが、ヒースの運の無さはここでも炸裂する 「ここはどこだ・・・」 グリムワルドから3日、俺は今さ迷っている、最初はどこかに付くと思った だが、どこに行っても道が続き、1日目は荒野を歩き、2日目は森を歩き、今日は道を進む 途中で盗賊もいない、馬車もない、よっぽど過疎な道なのだろうか、だが荒れ果ててはいない 「・・・ハゲタカが飛んでる、見る目がないな。」 空を見上げると、ハゲタカがグルグルグルグルと、俺が死ぬのを今か今かと待ってるらしい 残念だが、俺はロボットだから飲まず食わず、それどころか毒を飲んでも生きていれる。 彼らが俺の肉にありつくには、それこそ爆弾でもないと無理だ、まぁ結局、機械の体は硬くて不味いだろうが。 「・・・・はぁ」 せめて彼らが話し相手になってくれれば、退屈でもないのだが、そうもいかなかった 禁忌で歩けば、かなり早く移動できるが、目立ちすぎて要らぬ面倒を運びかねない。 どこかも分からないし、地図もないしで最悪の展開だった、面倒な事になってきた このままでは、過去に1ヶ月、ブラブラ砂漠を歩き続けた記録を更新、1ヶ月と2週間 2ヶ月くらいブラブラするかもしれん、どうしたものだろうか。 「なぁそこの野兎よ、話し相手になってくれないか?」 冗談半分で、草を食べてたウサギに話しかけると、ウサギは驚いて逃げてしまった やれやれ、俺は何をやっているんだか、柔らかく草の生えた原っぱで 寝転んだら気持ちいいだろう、だがそんな事をしたら、確実に今日はここで野宿 それではあまりに暇だ、俺はまた歩き始める、それからは本当にただ歩くだけ 2時間もすると、町は・・・見えない、ひたすら長い長い道が続いている。 歩いていては埒が明かない、俺は準備運度を少しすると、周りに何も無いのを確認して 一気に走り出したが、道は永遠に続き途方にくれていたその時 前方に見えたのは、国や町ではなく、馬車だった 「ちょうどいい、道を聞くとしよう。」 馬車に追いついて、手綱を握る女性に話しかけると、少しビックリしてる まぁ馬車に走って追いつくなんて、中々ありえない話か。 「すまない、道を聞きたいんだが」 「なんだいあんた?馬車に走って追いつくなんて非常識だね?」 予想通りの言葉を返されて、いったんお互い足を止めて、話し合う事になった 「俺は旅の傭兵、バンデット・ヒースって言うんだ。」 「あたしゃミストってんだ・・・まぁその身体能力はおいとくよ。」 考えるのが面倒だし、またバンデット・ヒースと名乗った、ミストと名乗った女性は 警戒を解かず、怪しむように俺に杖を向けてきた、どこか魔女を思わせる格好だが 本人が健康的な体で、てっきりそれっぽい服を着た、剣士か何かと思っていたが違うらしい 「バンデット?なんだい、一人だけで盗賊かい?」 「いや、そう名乗ってるだけで傭兵だ、地図を失ってさ迷ってたんだ。」 まだ疑っているらしい、杖を向けたままこっちを睨んで、今にも攻撃魔法を使いそうだ 道を教えてもらえば、それで全部OKなんだが、このままでは地獄への片道切符を送られる。 「ミスト、どうしたのです?」 「あっシーリア!出てきちゃダメよ!」 馬車の荷台から、どこか優雅な物腰の女性が出てくる、ミストは慌てて俺に杖を付き付け その女性に近づけないよう、零距離で魔法を使えるよう、準備をしている 「盗賊ですか?」 「多分ね、旅してて地図なくしたらしい。」 しばらくすると、出てきた女性がミストの杖をどけて、俺の目をじっと見つめてきた 美しく、華奢そうに見えるがその瞳には、強く揺ぎ無い、そんな意思が見えた そして瞬きをすると、彼女は俺の手を取って、馬車の中へ歩いていく 「シーリア!?」 「いいのミスト、この人が悪い人に思えないわ、それに戦っても勝てないもの・・・ね?禁忌のパイロットさん。」 なっ!?やっぱりこの程度の変装じゃダメなのか・・・ 「禁忌ってシーリア!コイツ賞金ランク1位のヒースってのかい!?」 「えぇ、手配書とずいぶんと違うけど、特徴が一致してるしこの頃、聞いた話とも特徴が似てるもの。」 「・・・そのとおりだ、危害を加える気は無いんだ、近くの町までの道のりを教えてくれ。」 やれやれと俺が手を振っている時にも、彼女は俺を馬車に引き込み、馬車の荷台に乗せ そのまま馬車を出してと、ミストに言うと、ミストは渋々だが馬車を出した 「これからコレット・ファヴァに行く予定なの、この先だから乗っていってください。」 「いいのか?俺は賞金首だし、それに道さえ教えてもらえば、自分の足で行くぞ?」 馬車に揺られて、すぐに俺は馬車を降りようと思ってた、彼女の考えは分からない 善意で乗せてくれただろうが、ミストの方は俺を疑っている、無駄ないがみ合いは避けたい 「この頃、いろんな所で活躍を耳にしてます、偶然にせよ出会ったんですしお話がしたいです。」 「・・・いろんな所で?それと君の名前を。」 活躍が囁かれるのは初耳だった、先に俺は彼女の名前を聞く事にした 「私はシーリア、よろしくヒース。」 「あぁ・・・えっとシーリア、それで俺の活躍って?」 「そうですね、まずはザイクリンデで雪の姫と語り合った事、ディオールと闇黒連合に味方して、カリメアの大空軍を倒した事 中州国で高名な武術家と戦った事、それから・・・」 賞金首でいろんな所に行ったせいか、すっかりと俺も有名になってしまった、その国で評価はバラバラで 漆黒の戦機やら王族キラー、スケベロボだ何でも屋のお兄ちゃんだ、とにかくバラバラだった ディオールと闇黒連合に協力、カリメアを撃退したのは案外、大きく捕らえられてるらしい 「はぁ、ずいぶんとまぁ俺も有名になったな」 「えぇもう大分、特にディオールじゃ知らない人はいないとか。」 テレサの護衛なんてしたしなぁ、テレサやアリシア、機士団とも一部交流があるし・・・ 何より禁断をやったのがデカイか、あんな大暴れしたら、そりゃ人の目にもつく 「ありがとう、さてどこから話そうか・・・」 「まぁルムグ山でNIに襲われて、抵抗手段が無くて結局捕まったんだが・・・」 馬車に揺られて30分、シーリアと俺はすっかり馴染んでた、俺の話を聞いて驚いたり 指を口の前にやって笑ったり、どこか高貴な生まれを思わせる、さっきの歩きといい 少し気になってしまう、NIとの戦いで一度話を区切り、ちょっと聞いてみる事にした 「なぁ、シーリアはどこかの王族か?」 「えぇ、亡国の第一皇女よ。」 亡国・・・このご時勢、戦争で国が滅んだのか、悪い事を聞いてしまったな・・・ 「すまん、無用心だった。」 「気にしないで、こっちから仕掛けて滅んだんだし・・・それより続き聞かせて。」 国を滅ぼされたというのに、なんともそっけなく、それでいて清々した感じで そのくせどこか寂しげで、だがあまり深く関わって、どうにかできる訳じゃない 「そうだな、ザイクリンデの時の事でも話そうか・・・酷い吹雪の時、俺はヴェータと出会った」 「暗黒帝国の皇子ですね、何でもお友達とか・・・楽しみです。」 ヴェータとの再開して、勘違いで戦って、遭難中に仲良くなった事や、雪の姫と出会い 俺にいつか巨大な事件が起こる事、あそこでは世話になったなぁ、雪の姫も気さくな良い人だったし またザイクリンデに行ってみたい、会えたら雪の姫に会ってまた話がしないな 「ザイクリンデか、いつか行ってみたいなぁ・・・」 「寒いからそれだけ注意だな、後はクームラリアでの事かな?」 今度はウェンディとの出会い、あれも最初は勘違いからの戦いだったな、危うく負けるかと思った その後でのクームラリアでの生活、ウェンディの働いてたお菓子屋さん ウェンディが暗黒帝国の皇子とくっついたなんて、夢にも思わないだろうな・・・ 「暗黒帝国の皇子様と銀の戦刃って、本当に恋人同士なんだ・・・」 「もう少しすると、ヴェータとウェンディの恋話も・・・」 続きを話そうとした時、馬車の揺れが止まって危うく、舌を噛んでしまう所だった 山賊か何かか、腰の銃と剣を握るが、ミストが荷台のテント入り口を開け、それは杞憂に終わった。 「シーリアー、昼飯にしよ。」 昼食らしい、シーリアが材料の野菜や肉を渡して、ミストが原っぱのほうへ馬車を移動させてる 腕時計を見ると、もう針は十二時を指してた人間なら、お腹が減って当然の時間帯か 「はーい!ヒースさんも一緒にどうです?」 「いや、俺は良いよ続きは食べながらでも。」 シーリアの後を追い、俺も荷台を降りてシーリアの近くに座り、また話を進める事にした そっぽを向いてたミストも、楽しそうなシーリアを見て、次第と話に加わってくれた ディオールでの話は最初の方は反応が薄かったが、宴の話になると苦笑したような、腹の底から笑ってるような そんな笑い声がした、だんだんと話を進めていくうちに、俺が野球拳をしてる時の話に入った 俺が半分イカサマで、その場の全員を脱がせた事を言うと、ミストは腹を抱え、シーリアはクスクスと笑い始める。 「はははは!野球拳で全滅させたってあんた!」 「ふふっヒースってば、だからスケベロボなんて言われてるんだ〜」 「なっ!?違う!あれは不可抗力だったんだ!」 慌てて否定してみたが、二人ともこの事でまだ笑ってる、その後の話で大きなことも無い ならばとダークネス・フォートレスの事を話し始める、テレサには手を焼いたな・・・ 「話どおりテレサ様って甘えん坊なんだねぇ」 「ははは、何だか子供みたいな人ですね〜」 狗威との戦い、その後のヴェータの事・・・いろいろあったな、話してるはずが自分が懐かしんでる 皆元気だろうか?ヴェータとウェンディは仲良くやってるか、リーゼロッテはナナミと幸せか テレサやレヴィア閣下はお元気か、雪の姫は今どうしてるだろう・・・ 「ヒース?」 「あっなんでもない、ちょっと懐かしんでた。」 「今までの事だもんね、おっそろそろ時間か、行くよ。」 ミストが時計を見て、少しのんびりし過ぎたと舌打ちを、してから馬車に急いで乗ってる シーリアも時間が過ぎたと、少し急ぎ気味に馬車に乗る、時計を見ながら馬車に乗ると 鞭の音と共に馬車が走り出す、現在1時45分。 「ねぇミスト、今日も夜になるんでしょうか?」 「それだけは避けたいね!しっかり掴まってな!」 ガタガタと先ほどと比較にならない揺れに、舌を出したら噛みそうだった 話はいったん中断して、目的地に着くまで待ちながら、俺はコレット・ファヴァに着くのを待った だがガタガタと揺れるうち、暇になって何か無いかと考えた、そして思いついたのが 「ガチガチガチガチガチガチ・・・」 口から力を抜くと、揺れるおかげでガチガチと、自動で歯がなるのだ いや、だからどうしたと言う所だし、くだらな過ぎて5秒で止めたけど 「ねぇヒース、コレット・ファヴァに着いたら予定は?」 「特に無いが?」 「それじゃ一緒に行動しない?まだ話し聞きたいし。」 少し悩んだが、コレット・ファヴァで用事もないし急ぐ旅でもない、二人と一緒に行動してるほうが楽しそうだし 俺はうんと頷くと、シーリアは嬉しそうに笑って、早く着かないかと荷台から顔を出してた その光景に微笑がこぼれながら、俺は付くまで寝ようと思った。がしかし ゴツッ 「いてっ・・・」 馬車の揺れが激しいせいで、馬車に頭を預けると浮き上がって、そのまま馬車に頭を叩きつけられた 「よっしゃ!着いたよシーリア!」 「わぁ・・・綺麗・・・」 着いたのは4時、馬車から出て最初に目に映ったのは、夕日に燃えるコレット・ファヴァだった 水路が多いとは聞いたが、町が夕焼けを浴びる時に、水路がまるで光の通路のよう その光景に暫く見惚れ、動けなくなっていたが、一番最初にミストが我に戻った 「さっ!早い所、宿屋探さないと!」 「そうですね・・・急がないと泊まれないかも」 ミストが苦笑して、馬車を急がせると石造りの道路に出た、馬の足を痛めないように ゆっくりと宿屋に急ぎ、何とか泊まれそうな所を見つけ、馬車を馬小屋に移動させ ロビーに行くと、ロビーにいたのは大きな犬のぬいぐるみだった、そうだ ここはぬいぐるみと水路の町、この光景が自然なのか、ぬいぐるみが説明してる 「それじゃあこの大きい部屋に3人でお願いするよ。」 「ん?おい待った!?俺も一緒か!?」 「そうですよ?3人で大きい部屋のほうは安いし、お話聞かせてって言ったじゃないですか?」 そうは言ったが、俺は男なんだし襲うかもしれない、そう言おうとしたが 「あんたが女襲うと思えないよ?」 「お話の中で、性欲が無いからテレサ様と一緒に寝れたって・・・」 話しすぎたな、二人が部屋に行くのを後から追って、部屋に着くとかなりでかい部屋だった これなら女二人、男一人でも余裕で泊まれるな、ベッドは二つあるし俺がイスで寝れば完璧 なんだかんだで風呂に入れなかったし、今日はゆっくり風呂に入れそうだ・・・ 「あっ見てください!外の景色綺麗ですよ!」 「おー?どれどれ・・・はぁーすげぇわ。」 シーリアがカーテンを開け、はしゃいでいるのを見て、外に目をやるとと夕日が沈みかけ 水路がその光を反射、まるでコレット・ファヴァが歓迎するかのように、幻想的に夕焼けに燃えている 綺麗だ・・・見惚れたくなる、だが夕日が沈むまであっという間で、シーリアが残念そうにしてるが また明日も見れると言ってやると、名残惜しそうだが窓から離れる、それと同じくらいだったろうか? 「夕飯の時間ですよー」 どうやら夕飯らしい、食堂のほうへ行ってみると案外、旅人の数が多かったりした こんな時代、コレット・ファヴァに癒しを求め、やってくる者も少なくないか 料理を受け取って、ちょうど3人座れるテーブルに腰掛ける カルパッチョやえんどう豆のスープ、魚介類と野菜のリゾットや、魚介類のフリットなど 俺に食欲があれば、お腹が減ってくる、早速食べているとシーリアが話しかけてくる 「ヒース、明日はお昼くらいから水路めぐりするけど、ヒースは?」 「俺も一緒に行っていいなら」 「それじゃ一緒に行きましょう!」 豆の入ったスープを飲みながら俺はうなずいた、ミストが酒を頼んで、幸せそうに飲んでる横で カルパッチョの白いソースで、シーリアは口元を少し汚してる、ミストがそれを見て 指でふき取ってた、この二人ははたから見れば姉妹だな、国が滅んで一緒に頑張ってるんだろう 一人ぼっちと言う訳ではない、それを思うとなぜか安心してしまう、一人だったころを思い出したか? 「ふぅ食った食った、ごっとさんでした。」 「おいしかった〜少ししたらお風呂入ろ」 少しシーリアが欠伸をして、ミストが頭を撫でて余計、眠りを誘っている ミストが残りの酒を飲み干すと、泊まってる部屋へと戻る事にした 「それじゃ先にお風呂、入るね〜」 バタンとシャワールームのドアが閉まり、部屋には俺とミストだけが残って、暫く黙っている がそれは突然、ミストが上着を脱いで下着だけになる、とんでもない行動で幕を閉じた 「おいミスト!?」 「アルコール入るとアッチーのよ、目の保養ぐらいにゃなるでしょ。」 体つきの良いミストは、大よそ魔法使いとか魔女と言うより、剣士とかに思える 健康的な肉体を見て、やれやれと俺はため息をついた、酒が入ると人はダメになるな 前回のディオールの時と言い、今回と言いすさまじい・・・ 「んでさ、あんた予想より良い男だけど、旅先じゃ苦労してんの?」 「ん?そうだな・・・」 いろいろな事があった、エロ本を拾って国外追放、人がいなければ羞恥心で鼻血がでないですんだのに・・・ いけないいけない、他はハンバーガーを食べてたら警察に見つかって、リンチされたり 我ながら碌な事が無い、今でこそこうやって穏やかに旅が続いてるが、いつ壊れる事やら 「大変だねぇ、これから先の予定は?コレット・ファヴァ出たらどうする?」 「考えてないな、地図を持ってブラリブラリと」 ソファに寝転がると、ミストは何かを考えたように俺に覆い被さる、流石にビックリしてすぐに押し返して起き上がるが 「ミスト!」 「ったーなんだい、そんな驚くでもないだろう、これから先少し一緒に行かないかい?」 「おいおい、さっき俺は・・・」 俺が口を挟もうとすると、ミストが待ったをかけてる、ミストが自嘲するように苦笑して 少し時間を置くと、さっきまでとは違い、落ち着いた感じで昔の事を話した 「シーリアの親父はね、戦争好きなバカ王でね・・・仕舞いにゃ闇黒連合に滅ぼされたんだよ。」 「っ・・・すまん・・・」 言葉が詰まった、闇黒連合の味方をしてる俺は、彼女達の仇になるのだろうか? だが俺は、ヴェータやレヴィア閣下が好きだ、その事で悩む気は無いが なぜか謝罪の言葉が出てきた、罪悪感を感じてるのか? 「気にすんなって、シーリアは父親が大嫌いだったし、私なんて清々してんだし」 「そうか・・・」 「よし、これで後腐れないね!暫く一緒に旅しようよ!」 いいのか?と言うが、俺といるほうがシーリアも楽しいと、笑って答えていた 本当、豪快な女だ・・・そうこうしてると、シーリアが戻ってきた 「良いお湯だったよ〜」 「おーう、シーリア暫くヒースと一緒の旅だよ。」 「えっ本当?!わーい!」 どうやら喜んで貰ったらしい、旅の話がもっと聞けるとか、いろいろと俺に付いて話してた 「これからよろしくねヒース!」 「あぁ、短い間になると思うがよろしく。」 「国の事もいっといたし、その事で気にしなくて良いわよシーリア」 一気にシーリアが焦りだした、そして怒ったようにミストに文句を言う、どうしたものだろう? 「シーリア、俺は気にしてないし、後になってわかるより良いさ、それに俺はシーリアに恨まれてない法が嬉しいさ」 「でも・・・」 俺が頭を撫でて、気にしてないと言うと、シーリアも渋々だが納得した、ミストはさっさと シャワールームへ避難して、シャワーを浴び始めてる、今度はシーリアに旅の話を始めるとした 「そうだな・・・今度はシェル・ザ・バーストの話でもしよう・・・」 こうして、俺の番が来るまでシーリアは俺の旅話を聞いて、昔話を聞く子供のように聞き入っていた ミストがシャワーを浴び終えて、シーリアが少し残念そうに、ベッドの中に入った ミストと二人で寝ようとして、俺がイスで寝ると言ったが、いつもこうしてるから良いらしい 本当、姉妹みたいに中が良い二人を見て、ちょっとだけ微笑がこぼれて来た 「・・・ふっこのご時勢、悩んでどうする・・・」 少しだけ俺の中に悩みが生まれたが、それが砕け散るのは数分だった、俺は暗黒帝国やディオールが好きだ 恨まれもするだろうが、この戦いの世が悪いし、悩んでもどうにかなる分けでもない、さぁ さっさと体を洗って、寝るとしよう・・・明日はシーリア達と水路めぐりだ。 続く