■ストマル・OP&ED集 ビアーチェ編■ ■OP■ 〜東欧・ツバキア帝国〜 (大きな屋敷の裏庭、沢山の花々や木々の中に似つかわしくないサンドバッグ 一心不乱に素足でサンドバッグを蹴り続ける少女) ナレ「東欧、ツバキア帝国・・・。この国での帝位継承権の順列は特殊である・・・。」 (メイドが紅茶の入ったポットとカップを持ってくる) メイド「お嬢様、少し休憩をなさっては如何でしょうか? 彼是1時間以上も蹴り続けておりましては    お疲れでしょう。」 ビアーチェ「・・・違うわ、1時間半。正確には1時間32分33秒!!」 (渾身の回し蹴りを入れるビアーチェ、高々と舞い上がったサンドバッグは太い枝を圧し折り、 鈍い音を立てて地面に落ちる) ナレ「『何らかの分野で1世界一を取る事』・・・それがこの国の帝位継承の優劣を決めるのである。   医学・文学・経営・・・、どの分野でも選択は自由である。しかし、生半な事では到達することは不可能である。」 (メイドの入れた紅茶をゆっくりと啜るビアーチェ) ビアーチェ「大会参加の手筈は?」 メイド「準備は整っております。大会参加中の宿泊施設も最高の物を。無論、トレーニング施設も充実してある場所を取りました。」 ビアーチェ「・・・完璧ね。」 (タオルを手に取り、庭を後にするビアーチェ) ビアーチェ「シャワーを浴びてくるわ、その後に出発しましょう。」 メイド「畏まりました。」 ナレ「彼女は今、(力)という分野で世界一を果たそうとしている・・・。」 ■ED■ (ツバキア帝国で厳粛に行われる帝位継承権の儀、父君である皇帝を前に礼儀正しく会釈をするビアーチェ) 皇帝「ビアーチェよ、ストリートマルスでの活躍、大儀であった。我が娘ながら誇りに思うぞ。」 (ツバキア皇帝より帝位継承の証の冠がビアーチェに掛けられる。) 皇帝「ビアーチェ、貴殿に帝位継承の資格を認める!!」 (大いに沸く民衆と周囲) ビアーチェ「・・・つまらないわ。」 (その夜、荷物を纏め裏庭からそっと抜け出すビアーチェ) ?「何処へ行かれるのです?」 (驚いて構えるビアーチェ、そこにはメイドの姿) メイド「籠の鳥は・・・、嫌だということですか?」 ビアーチェ「分かっているなら止めないで頂戴。あんな面白いものがこの世にあるなんて。      私は世界を旅して回るわ。もっと色々な敵を倒したいの。」 メイド「・・・そうですか。」 (メイド、ゆっくりと髪留めを外し、エプロンを外す) メイド「陛下より、言付けを預かっております。『籠の鳥は出すな』と・・・。」 ビアーチェ「へぇ・・・、私とやるつもり?」 (構えるビアーチェ) メイド「私も些か腕に覚えがありますから、伊達に貴方様をお守りするメイドではございませんよ?」 (構えるメイド) ビアーチェ「いいわ、自由を勝ち取ってやる!!」 (攻撃を仕掛けるビアーチェ、その目には自由を得ようとする鳥のように生き生きとしている)