劇場版異世界SDロボウソあらすじ 〜異世界SDロボ史上最大最強の敵が現れる〜 戦争も終わり戦いの火種こそ残るが平和を取り戻したSDロボ世界。 だがスリギィランド北部を皮切りに、世界七箇所で謎の邪悪な力が発現する それは古代文明を恐怖のどん底に落した、7体の邪悪が復活した事を意味していた 離れ離れに封印されて邪悪が、戦争が原因で復活してしまったのだ。 各地で寄り代となる存在を見つけ、集結する邪悪に対し対応が遅れる国家。 そんな中レヴィア・スペリオルに悪夢のような情報が伝わる。 現在最も危険な国アウトバーンとその人工衛星が邪悪の手により撃墜され 残骸から大軍勢を作り出したと。そんな中現れた謎の少年の正体とは? 今、SDロボ史上最大のバトルの火蓋が切って落とされる!! 劇場では物語の鍵となる謎の少年のロボのクリアーバージョンが販売されるぞ! さらに劇中で活躍する騎導龍塞・禁忌も先行発売されるぞ! 近くの劇場へGO!!(数に限りがありますのでご了承ください。) 嘘シーン  騎士堕ちるとき 「かっは…」 「ベディ!!」 スリギィランド女王、アゼイリア=グロリアーナ=スリギィランドが光の刃 キャリヴァーンがその膝をつく、その傍らにいた円卓の騎士にして影武者の一人 ベディヴェーレ・ルミナスの機体アヴァロニースもその右腕を粉々に吹き飛ばされ ツヴァイハンダーも無残に砕けていた。大剣ゆえに完全に刃は死んでいないが 目の前の敵に対して最早抵抗した所で意味は無いだろう。 「アゼイリア、ここは退くしかないわ」 「これほどの存在がいるなんて…」 「退く? 何故に退けると思う」 「私がそうさせる、深き地より灼熱の沼を此処に。クリムゾンアビス!」 アゼイリアの親友にして宮廷魔道士のマリン=アンブロジウス駆る魔法少女型ロボ フィンカイラ・Rが放つ魔法で敵の足場は溶岩に沼と化し ダメージを受けただけでなく、動きを鈍らせる・・・はずだった 「アゼイリア逃げ 「なるほど金色は王ので、青は魔術師のか」 「ギリギリで跳んだのか…なんて奴だ」 マグマの沼が出現した瞬間、それは跳び上がりマグマの沼から逃げ切っていたのだ 彼女達が戦う名称し難く。ただ邪悪なそれがアゼイリアへ歩みを進める これほどの相手、殿無しではアゼイリアを逃がす事はできない。 マリンが意を決し結界を隔離するように出現させる 「こんなのが封印されてるなら、何かしら記録が残っているはずよ…どういうこと」 「ベディ立てるか?」 「はっ…申し訳ありません女王陛下」 結界を維持するために、自分は残らなければならないがその事への不安よりもマリンは これほど強力な存在に関する資料が存在しない事に疑問を持っていた。 スリギィランドの伝承のどれとも、目の前にいる邪悪に関係する物が無い ましてや、キャリヴァーンに押し勝つほどの相手ならば 何かしら伝承などに残るはず。だが思考時間は結界の崩壊で終わりを告げる 「運命に感謝せねばな、失われし体として王を与えてくれたことを」 「そんな!?」 「マリン殿!! がはっ!?」 あっけなく砕け散る結界、マリンを守ろうとその強力で敵を薙ぎ払おうと振るわれた大剣の残骸も 結果として邪悪なそれに搭乗者を守る装甲ごと砕かれてしまった その余波で、ベディの付けていた仮面が欠損し額から血の筋。そして左目を晒す事となる そして守ろうとしたマリンも、フィンカイラの胸を貫かれ外へと引きずり出される 「べ…ベティ…」 「なるほど…王に感謝するのだな、奴がいなければ貴様の身体に入っていた」 「貴様っマリンとベディを開放しろ!!」 「それは無理な話だ」 息も途絶え途絶えの二人を、それの腕が変化した触手のような形の靄が、腕を持ち吊り下げる 今すぐにでも二人を救うべく斬りかかりたいアゼイリアだが、二人を切る可能性が高く動けない そのまま二人の身体に、触手のような靄がまとわり付き両腕から始まり、腋、胸の中央 腹、股、太股そして足へと蠢く、服や鎧越しだというのにまるで、触れられた場所に広がる 感じたことの無い違和感と不快感を混ぜたような、人間の心を著しく害する感覚 力なく身を捩じらせ、その感覚を避けようとするが叶わず 「貴様一人では寂しかろう、喜べ」 「くぁあああああ!!」 「いっいや…やぁああああ!」 「マリン!! ベディー!!」 二人の身体を靄が包み、そして入り込んでいく。悲痛な声が響き渡りアゼイリアを貫き 何も出来なかった自分と目の前の邪悪への怒りでエクスカリバーを握る手に、血が滲み出す 二人を包んでいた靄が全て身体に入ると、その目からは光が消え纏う衣装も 暗く妖艶な色をした、高露出のものへと変化していた。 「これで私の眷属だ、早いところ身体を貰って奴らと合流させて貰うぞ」 「きっさまぁあああ!!」 これがキャリヴァーン最後の抵抗となった。剣の前に立ちはだかったのは憎き者ではなく マリンとベディヴェーレだった。その隙を突きアゼイリアの中に先ほどの靄が届く がくりと剣を落し、項垂れるキャリヴァーンの中ではアゼイリアがその身を抱え 己に入り込もうとする邪悪を前に、自分の敗北を悟り仲間達に何も残せない事 敵の正体が分からない事を悔やむ靄が身に着けた物を変化させ、エクスカリバーさえも 邪悪な姿へと染めていく。頭の中に響き渡る敵の声、悪の色に染まっていく心 「ジェラード…」 敵に身体が乗っ取られる事を悟り、己の身に己の心を封印される直前 呟いたのは悪への呪いでも正義への賛美でもない。 愛した男の名を後を頼むように呟くだけだった 「最後の言葉は愛しい男か、泣かせてくれる…行くぞ。汝らはこの魔族よりも邪悪なる私の眷属だ」 無言で立ち上がるベディヴェーレとマリンを引きつれ、アゼイリアの形をした邪悪なそれが 封印の地を後にする。これがこの世界最大最悪の戦いの序章となる事を まだ世界は知る由もない…